これまでの状況について


2014年3月

宇都宮で猫を多頭飼育していた飼い主が急死し、無人の家に猫が残されているという相談が「みぶ里親会」に寄せられました。


現地に行ったところ、室内は多頭崩壊状態で、モノが散乱しているだけでなく家中が猫のスプレーで汚れており、かなり不衛生な状態となっていました。


猫は1匹以外は他人に馴れておらずみんな隠れてしまい、猫が全部で何匹いるのかも確認できない状態でした。遺族は猫の詳細を把握しておらず、全部で何頭いるかすら分からず繁殖制限もなされているかどうかも不明だったため、春の出産シーズンを控えていたことからも一刻も早く手術しないととんでもない状況になると考え、捕獲して手術&ワクチン接種を実施することになりました。


連日の捕獲作業の結果、最終的に16匹残されていることが判明しました。予想通り全て未手術でメス猫はほとんどが妊娠していました。猫達は痩せていたことから、飼い主の生前から十分な食べ物が得られていなかったものと思われます。


引き取り先はないため、手術後元の場所に戻すことになりましたが、家の中の不衛生な状態の場所に猫達を戻すわけにはいかず、また日々の世話も難しくなるため、1部屋を掃除し、猫達は全てその1部屋に戻し、管理することになりました。16匹の猫達のうち、8匹は預かり先が確保できたため残り8匹を現地に置く形となりました。 

 


2014年5月

現地の猫達は、近くに住む遺族がエサやりとトイレの世話に通っていましたが、猫の飼育経験はなく、猫達を馴らすというのが難しい状況でした。里親探しをするにしても人馴れさせる必要があるため、このままの状況ではどうにもならないと判断し、協力者を探してお世話に通っていただくことになりました(このサイトでは「お世話人」として猫達の様子をアップしていただいています)。

 

協力者さんのおかげで、当初人が来ると高いところに登って固まったままだった猫達が徐々に心を開いてくれるようになりました。 



2014年10月

猫達はお世話に通って下さる協力者の方には馴れてきましたが、やはり現地に置いたままでの里親探しは難しく、その後も預かり先探しも継続していましたが、預かり先は確保できない状態が続きました。

そんな中、とある店舗に掲示させていただいていたチラシを見たという方が里親会の会場にお見えになりました。話を伺ったところ、生前の飼い主を知る方で、現地の猫達のお世話協力をしてくださることになりました。

2組の協力者さんのおかげで、猫達の生活環境は清潔に保たれ、猫達の人馴れも進みました。まだ若く遊び好きな猫達ですので、お世話の際はうんと遊んでもらっています。

 


2015年3月

飼い主死亡から1年が経過しましたが、預かり宅で保護している2匹も里親は決まっておらず、現地もなお8匹が残されている状態でした。

この状態がさらに続くと猫を処分すると言われる恐れもあり、また協力者の負担も大きいため、一刻も早く現地から猫達をレスキューする必要がありますが、現状では有効な手立てがありませんでした。

そのような状況を気にかけてくださり、以前ここの現場の子を1匹引き受けてくださった協力者の方が、1匹また引き受けてくださることになり、健康チェックの後預かり宅へ移動しました。

その後は動きもなく、現地に7匹が残されている状態となっています。

 


2016年3月

飼い主死亡から2年が経過。「チッピ(白黒くん)」が預かり先が確保でき、健康チェック後に預かり宅へ移動しました。

現地組6匹となりました。

 



文責:みぶ里親会